私は居酒屋店長として15年間飲食業に携わったあと、33歳のときにITインフラエンジニアへ未経験転職しました。
「30代・未経験・飲食業」という状況でしたが、転職活動を始めてから2ヶ月で3社の内定をいただくことができました。
この記事では、転職を決めたきっかけから転職後のリアルな気づきまで、自分の体験をそのまま書いています。「飲食業からIT業界に転職したい」「30代で未経験転職は無理かな」と考えている方の参考になれば幸いです。
目次
転職を考えたきっかけ
飲食業の働き方に感じていたこと
居酒屋店長として働いていたころの私の生活は、帰宅は深夜、土日祝日は繁忙期、休みは平日というものでした。仕事そのものは好きでしたし、料理・接客・スタッフをまとめる仕事にやりがいも感じていました。
ただ、漠然とした不安は常にありました。「この働き方を40代・50代まで続けられるだろうか」「体力的にいつまで持つだろうか」。自分でも答えを出せずにいました。

コロナ禍での結婚が転機になった
転職を真剣に考えるようになったのは、コロナ禍に結婚したことがきっかけです。
コロナで飲食業界全体が打撃を受け、先行きの見えない日々が続きました。そのなかで「将来パートナーと安定した生活を築けるだろうか」と改めて考えるようになりました。
私が求めたのは2つです。
- 柔軟な働き方(リモートワーク・安定した休日)
- 将来性のある職業(需要が伸び続けている分野)
IT業界、なかでもインフラエンジニアはその両方を満たしていると感じ、転職先として選びました。

未経験・30代で転職活動を始める
「企業側の立場」で考えた自己分析
転職活動で最初にぶつかった壁は「自分には何もスキルがない」という感覚でした。IT未経験、資格なし、30代。自己PRに書けることが見当たらない。そこで発想を変えました。
「企業側は未経験の30代に何を求めているのか」を徹底的に考えたのです。
スキルや知識が期待できない分、企業が重視するのはポテンシャルとコミュニケーション能力だと気づきました。飲食業で培ったもの——スタッフのマネジメント、クレーム対応、多忙な現場での優先順位付け——は、職種が変わっても通用するスキルです。「元居酒屋店長」という経歴は、むしろ差別化になると考えるようにしました。

転職活動について
転職活動の期間は約2ヶ月。応募した企業は20社で、最終的に3社から内定をいただきました。
未経験でも採用を行っている企業に絞って応募したことで、面接に進める確率が上がりました。面接では「なぜITなのか」「なぜインフラなのか」を具体的なエピソードと一緒に話せるように準備しました。
内定率は20社中3社(15%)。「どういう人材なら企業は採用したいか」を相手の立場で考え続けたことが、結果につながったと思っています。

転職前にやったこと
成功者から話を聞くことが最初の一歩
転職前に特別なスクールに通ったり、難しい資格を取ったりはしていません。私が最初にやったことは、すでに転職に成功した人から話を聞くことでした。
同じような境遇からIT業界に転職した知人や先輩エンジニアに「実際に何が評価されたか」「転職活動でどんな準備をしたか」をリアルに教えてもらいました。教科書よりも、経験者の生の声のほうがずっと役に立ちました。
「まず成功者に話を聞く」——これが私の転職活動の原点であり、一番の近道だったと今でも思っています。
ITエンジニアになってわかったこと
エンジニアも「調べながら」仕事している
転職後に最初に驚いたのは、先輩や上司も日々調べながら仕事をしているという事実でした。
「エンジニアはすべて頭に入ってないといけない」というイメージを持っていましたが、実際は違います。わからないことをGoogle・公式ドキュメント・社内Wikiで調べ、理解して進める。それが現場の日常でした。先輩も上司も分からないことだらけで、自分で調べて理解している。その姿を見て「それでいいんだ」と思いました。
「知識がなくても調べれば大丈夫なんだ」と気づいてから、未経験であることへの恐怖感が薄れました。大事なのは知識量より、調べて理解する力と、わからないことを素直に聞ける姿勢だと感じています。

技術力より大事なものがあった
入社してから痛感したのは、コミュニケーション能力の重要性です。
チームで動くインフラの仕事は、「誰が何をしているか」「どこで詰まっているか」を常に共有することが求められます。技術的に優秀でも連携が取れない人は現場で孤立します。
逆に、飲食業で叩き込まれた「報告・連絡・相談」の徹底や、相手に合わせた言葉選びは、ITの現場でもそのまま活きていました。業種は変わっても、人と働く本質は変わらないと実感しました。
転職してよかったこと
カレンダー通りの休日と、家族との時間
転職してから生活が大きく変わりました。
- 帰宅時間が早くなり、夕食を一緒に食べられるようになった
- 土日祝日が休みになり、家族と出かけられる週末ができた
- 有給が取りやすくなり、旅行や予定を立てやすくなった
飲食業が嫌いだったわけではありません。でも、パートナーと過ごす時間が増えたことで「転職してよかった」と心から思えました。生活リズムが整うと、気持ちも安定します。これは転職して一番よかった変化です。

飲食業から転職を考えているあなたへ
転職を考えていたころ、私も「自分みたいな人間がIT業界なんて」と思っていました。でも今振り返ると、それは言い訳だったと思います。
飲食業で培った経験——マネジメント、接客、現場での判断力、コミュニケーション能力——は、一見IT業界と無関係に見えて、実は強みになります。関係なさそうな業種でも、意外と役に立つスキルを持っていたり、どの業種でも重要視されるものがあったりします。
「どう見せるか」「相手は何を求めているか」を考えれば、30代未経験でも突破できないわけではありません。まず一歩、情報収集から始めてみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 飲食業からIT転職するのに資格は必要ですか?
私は転職前に資格を取得しませんでした。未経験採用の企業の多くは資格よりもやる気やコミュニケーション能力を重視する傾向があります。ただし、入社後に基本情報技術者試験などを取得すると評価されやすいため、転職活動と並行して勉強を始めておくのはおすすめです。
Q. 30代での未経験転職は遅すぎますか?
遅くはないと思います。私自身が33歳で転職し、2ヶ月・20社応募で3社内定をいただけました。「未経験OKの求人に絞る」「自分の強みを言語化する」この2点を押さえると、年齢ハンデは想像より小さくなります。
Q. IT業界に向いている人の特徴はありますか?
「調べることを苦にしない」「わからないことを素直に聞ける」この2点が特に大事だと感じています。技術的な知識は入社後に身につけられますが、この姿勢は最初から持っていないと現場で苦労します。
Q. 飲食業の経験はIT転職で使えますか?
思った以上に使えます。マネジメント経験・クレーム対応・優先順位の判断・コミュニケーション能力は、IT現場でも高く評価されます。「異業種だから使えない」と思わずに、自分の経験を整理してみてください。
参考情報
本記事は個人の転職体験談であり、転職・就職・キャリアに関するアドバイスを目的としたものではありません。転職活動は個人の状況によって大きく異なります。具体的な判断は、各自の責任のもとでご検討ください。


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